Kaspersky Security Center 12 (バージョン 12.0.0.7734) リリース情報
Kaspersky Security Center バージョン 12.0.0.7734 と Kaspersky Security Center Web コンソール バージョン 12.0.102 を、2020年4月8日にリリースいたしました。
Kaspersky Security Center は、カスペルスキーのセキュリティ製品およびシステム管理技術を単一のコンソールで一元管理できます。ネットワーク上のエンドポイントのセキュリティやシステム状況を把握できるようになり、IT 管理タスクを容易にできます。また、運用コストの削減と生産性の向上にも寄与します。
Kaspersky Security Center 12 Web コンソールは、カスペルスキー製品により保護されるネットワークのセキュリティシステムのステータスを管理するために、Kaspersky Security Center 12 と共に動作する Web アプリケーションです。
新機能
Kaspersky Security Center 12 Web コンソール
- インストール済みカスペルスキー製品の有効な設定と、前回の変更時刻がデバイスのプロパティに表示されるようになりました。前回デバイスにアップデートが配信された時刻もプロパティに表示されるようになりました。
- レポートは主題ごとにグループにまとめられます。これにより、レポート検索が簡単になります。
- ネットワークにインストールされた Kaspersky Security Center と Kaspersky Security Center Cloud コンソール間の管理サーバーの階層がサポートされるようになりました。Kaspersky Security Center を実行している管理サーバーをスレーブとして、Kaspersky Security Center Cloud コンソールを実行している管理サーバーに接続できます(ただし、Kaspersky Security Center Cloud コンソールを実行している管理サーバーを、ネットワークにインストールされた管理サーバーにスレーブとして接続することはできません)。
- インターフェイスの更新:
- プラグインリストは[コンソールの設定]メニューに表示されます。
- 未読の通知をユーザーに通知するフラグ型のアイコンがより見やすくなりました。
- 現在のライセンスでサポートされていないインターフェイスの要素は表示されません。
KasperskyOS for Thin Client 1.0の管理
Kaspersky Security Center では、KasperskyOS for Thin Client 1.0 が稼働するデバイスを管理することができます 次の機能を使用できます:
- KasperskyOS for Thin Client 1.0 が、デバイスのプロパティにオペレーティングシステムとして表示されます。
- ポリシーを使用して、KasperskyOS for Thin Client 1.0 を実行するデバイスを管理できます。
- 管理サーバーが KasperskyOS for Thin Client 1.0 を実行するデバイスのイベントを処理します。
- KasperskyOS for Thin Client 1.0 のアップデートに関する通知を使用できます。
- このシンクライアントと管理サーバー間のセキュアなデータ送信を保証する証明書が、管理対象のシンクライアントに自動的にインストールされます。
Kaspersky Security Center Cloud コンソールへの移行
Kaspersky Security Center Cloud コンソールを使い始める場合、ネットワークにインストールされた Kaspersky Security Center から Kaspersky Security Center Cloud コンソールに切り替えることができます。移行ウィザードを使用できます。
管理サーバーの階層における暗号化管理のサポート
暗号化された管理対象デバイスを、管理サーバー間で移動できるようになりました。たとえば、そのようなデバイスのユーザーが、スレーブ管理サーバーがあるローカルオフィスを訪問した場合、ユーザーのデバイスはスレーブ管理サーバーに接続し、このユーザーがメインオフィスに戻った際に、デバイスはマスター管理サーバーに接続します。
ネットワークエージェント
- ネットワークエージェントを使用して、macOS および Linux 用のカスペルスキー製品をインストールできるようになりました。
Export to SIEM システムへのイベントのエクスポート
- ウイルスアクティビティイベントの[Engine]および[Method]が、SIEM システムに送信されるようになりました。
- 次の新しい SIEM システムがサポートされています:
- IBM QRadar 7.3
- Micro Focus ArcSight Enterprise Security Manager 7.0
MariaDBのサポート
オープンソースのデータベースである MariaDB を、Kaspersky Security Center 管理サーバーの代替データベースとして MySQL と同じように使用できます。
連携
OpenAPI メソッドのリストを拡張しました。次を追加しました:
- 暗号化の管理
- 脆弱性とパッチ管理
- ポリシーおよびポリシープロファイルの管理
- タスクの管理
OpenAPI メソッドに関する情報は、配布キットに含まれる kscopenapi.chm ファイルで提供されます。
新しいカスペルスキー製品のサポート
Kaspersky Security Center で Kaspersky Sandbox および Kaspersky Embedded Systems Security を使用できるようになりました。
新しいオペレーティングシステムおよびその他のサードパーティソフトウェアのサポート
Microsoft SQL Server 2008(すべてのエディション)はサポートされなくなりました。詳細は システム要件 をご確認ください。
Kaspersky Security Center を次のオペレーティングシステムにインストールできます:
- operating systems:
- Windows 10 Enterprise 2019(LTSC サービスブランチ)(Kaspersky Security Center 12 Web コンソールサーバー、ネットワークエージェント、管理サーバー)
- Windows Server 2019 Core(Kaspersky Security Center 12 Web コンソールサーバー、ネットワークエージェント、管理サーバー)
- Red Hat Enterprise Linux Server 8.x 64 ビット(Kaspersky Security Center 12 Web コンソールサーバー、ネットワークエージェント)
- SUSE Linux Enterprise Server 15(すべてのサービスパック)64 ビット(Kaspersky Security Center 12 Web コンソールサーバー、ネットワークエージェント)
- SUSE Linux Enterprise Desktop 15(すべてのサービスパック)64 ビット(ネットワークエージェント)
- macOS Catalina(10.15)(ネットワークエージェントのみ)
- 次の仮想化プラットフォームがサポートされています:
- VMware vSphere 6.7
- VMware Workstation Pro 15
- Microsoft Hyper-V Server 2019
- Citrix XenServer 8.x
- Parallels Desktop 14
- Oracle VM VirtualBox 6.x
- 次のデータベースサーバーがサポートされるようになりました:
- Microsoft SQL Server 2019 Express
- Microsoft SQL Server 2019 for Windows (すべてのエディション)
- Microsoft SQL Server 2019 for Linux (すべてのエディション)
Google Cloudでの利用
Google API(アプリケーションプログラミングインターフェイス)を使用して、Kaspersky Security Center を Google Cloud で利用できます。管理サーバーを Google Cloud 環境に導入し、データベースを作成して、Google 仮想マシンを保護できるようになりました。Kaspersky Security Center に Google Cloudの認証情報を提供することにより、クラウド環境での作業にセットアップウィザードを使用できます。
その他の改善
- レポート生成の改善:階層内でスレーブ管理サーバーが利用できない場合、レポートに明示的に記載されます。
- タスクのパスワード変更ウィザードを実装しました。アカウントが指定されているすべてのタスクで、古いパスワードを新しいパスワードに自動的に置き換えることができます。または、各タスクのプロパティで手動で設定できます。
ライブラリのアップグレード
Kaspersky Security Center 12
次のライブラリをアップグレードしました:
- base64.js to バージョン 1.00.00
- OpenSSL: バージョン 1.0.2s から バージョン 1.1.1d
- Libssh2: バージョン 1.8.0 から バージョン 1.9.0
- Miniz: バージョン v115 r4.7z から バージョン 1.15
次のライブラリを追加しました:
- libuv 1.24.1
- boost 1.61.0
- zlib 1.2.3
Kaspersky Security Center 12 Web コンソール
次のライブラリをアップグレードしました:
- axios: バージョン 0.18.0 から バージョン 0.19.0
- dotenv: バージョン 4.0.0 から バージョン 7.0.0
- lodash: バージョン 4.17.10 から バージョン 4.17.15
- nsqjs: バージョン 0.10.1 から バージョン 0.12.0
- nunjucks: バージョン 2.5.2 から バージョン 3.2.0
- shorted: バージョン 2.2.2 から バージョン 2.2.14
- socket.io: バージョン 1.7.2 から バージョン 2.2.0
- sqlite3: バージョン 4.0.3 から バージョン 4.1.0
- validator: バージョン 10.2.0 から バージョン 10.11.0
次のライブラリを追加しました:
- core-js 3.2.1
- http-proxy 1.17.0
- node-forge 0.9.1
- object-hash 1.3.1
- prom-client 11.3.0
- jsonpack 1.1.5
- preprocess-loader 0.3.0
- pump 3.0.0
- through2 3.0.1
- ts-loader 6.2.1
- cpu-gauge 1.1.0
- express-sse 0.5.0
- lit-html 0.12.0
- pretty-ms 4.0.0
- tmp 0.0.33
- ioredis 4.14.1
- jaeger-client 3.15.0
- opentracing 0.14.3
- node.js 12.14.1
次のライブラリを削除しました:
- object-hash 1.3.0
既知の問題と制限
Kaspersky Security Center 12
- PXE サーバーを用いた、Kaspersky Security Center 10 経由での Windows 10(バージョン2004)オペレーティングシステムのイメージの展開はサポートされていません。
- リストの複数の異なるページからアイテム(アップデートまたは脆弱性)を選択しようとすると、最後に表示されたページで選択されたアイテムのみが保存されます。
- 管理対象アプリケーションのタスクを作成し、このタスクをデバイス選択に割り当てると、対応する管理対象アプリケーションを持たないデバイスが選択に含まれる場合があります。ただし、これらのデバイスではタスクは実行されません。
- iOS MDM サーバーのポリシーを削除した後、iOS MDM 設定は仮想管理サーバーに接続されたデバイスから削除されません。
- リモートインストール領域で読み取り権限を持たないユーザーに対して、管理グループのプロパティでインストールパッケージを表示される場合があります。
- デバイスが未割り当てデバイスのリストから別の管理グループに移動された後、リストは更新されません。
- Microsoft Windows XP では、ネットワークエージェントの次の操作が正しく実行されない場合があります:
- カスペルスキーのサーバーからのアップデートの直接ダウンロード(ネットワークエージェントがディストリビューションポイントとして機能する場合)
- KSN プロキシサーバーとして機能(ネットワークエージェントがディストリビューションポイントとして機能する場合)
- サードパーティアプリケーションの脆弱性の検知(脆弱性とパッチ管理を使用する場合)
- 管理サーバーのデータバックアップタスクを実行すると、管理コンソールがエラーメッセージを返す場合があります。
Kaspersky Security Center 12 Web コンソール
- 非武装地帯(DMZ)で接続ゲートウェイを割り当てることができません。
- 管理サーバーのクイックスタートウィザードには、サポートされなくなった古いバージョンの Windows オペレーティングシステムが表示されます。
- ソートは、配布パッケージのリストでは使用できません。
- テーブルではソートは使用できません。テーブル列の幅を変更する機能は使用できません。
- ライセンスを 2 回追加しようとすると、エラーが返されます。