Kaspersky Endpoint Security for Linux

コマンドラインでの隔離されたファイルの管理

コマンドラインで隔離管理コマンドを使用して、ファイルに対して次の操作を実行できます。

  • ファイルを隔離します(Kaspersky Endpoint Security が Kaspersky Endpoint Detection and Response Optimum と連携されている場合のみ)。
  • 隔離されたファイルに関する情報を表示します。
  • 隔離からすべてのファイルまたは指定されたファイルを削除します。
  • 隔離からファイルを復元します。

感染しているファイルを復元すると、デバイスへの感染の原因となる可能性があります。

ファイルを隔離する

ファイルを隔離するには、次のコマンドを実行します。

kesl-control [-Q] --put <ファイルパス> [--md5] [--sha256] [--save-original-file]

説明:

  • <ファイルパス> は隔離したいファイルへのパスです。
  • --md5 は、隔離するファイルの MD5 ハッシュです。
  • --sha256> は、隔離するファイルの SHA256 ハッシュです。
  • --save-original-file は元のファイルを保持します。このオプションを指定しない場合は、元のファイルは削除されます。

このコマンドを使用できるのは、Kaspersky Endpoint Detection and Response Optimum ソリューションとの連携が有効で、EDR Optimum コンポーネントが有効化されている場合のみです。

隔離されたファイルに関する情報の表示

隔離されたファイルに関する情報を表示するには、次のコマンドを実行します:

kesl-control -Q --query ["<フィルター条件>"] [-n <数値>] [--json]

説明:

  • <フィルター条件><フィールド> <比較演算子> '<>' 形式の 1 つまたは複数の論理式。論理演算子と組み合わせて、結果を限定します。フィルター条件を指定しない場合、隔離されているすべてのファイルの詳細を表示します。
  • <number> は、表示する最新の隔離ファイルの数です。-n オプションを指定しない場合は、最後の 30 個のファイルが表示されます。0 を指定してすべてのファイルを表示します。
  • --json – データを JSON 形式で出力します。

ObjectId 行には、ファイルを隔離に配置するときにファイルに割り当てた数値 ID が表示されます。この ID は、ファイルの復元や隔離からの削除など、ファイルに対する処理を実行するために使用されます。

隔離からファイルを復元

隔離されたファイルを元の名前で元の場所に復元するには、次のコマンドを実行します:

kesl-control -Q --restore <オブジェクト ID>

<object ID> は、隔離時にアプリケーションがファイルに割り当てた数値 ID です。

隔離からファイルを新しい名前で指定したディレクトリに復元するには、次のコマンドを実行します:

kesl-control -Q --restore <オブジェクト ID> --file <ファイルパス>

--file <ファイルパス> は、ファイルの新しい名前と、ファイルを保存するディレクトリへのパスです。

ディレクトリが削除されているか、ユーザーにアクセス権がない場合は、アプリケーションはファイルを /var/opt/kaspersky/kesl/common/restored/ ディレクトリに配置します。このディレクトリから任意のディレクトリにファイルを手動で移動できます。

隔離からファイルを削除

選択したファイルを隔離から削除するには、次のコマンドを実行します。

kesl-control -Q --mass-remove --query "<フィルター条件>"

<フィルター条件>は、<フィールド> <比較演算子> '<>' 形式の 1 つまたは複数の論理式。論理演算子と組み合わせて、結果を限定します。

例:

名前またはパスに「test」を含むファイルを削除します:

kesl-control -Q --mass-remove --query "FileName like '%test%'"

隔離からすべてのファイルを削除するには、次のコマンドを実行します:

kesl-control -Q --mass-remove