Kaspersky Security Center 14 Linux

Kaspersky Security Center Linux のフェールオーバークラスターについて

Kaspersky Security Center のフェールオーバークラスターは Kaspersky Security Center の高可用性を提供し、障害時の管理サーバーのダウンタイムを最小限に抑えます。フェールオーバークラスターは 2 台のコンピューターにインストールされた 2 つの同一な Kaspersky Security Center のインスタンスから構成されます。インスタンスの 1 つはアクティブノードとして、もう 1 つはパッシブノードとして動作します。アクティブノードはクライアントデバイスの保護を管理し、パッシブノードはアクティブノードの障害発生時にすべての機能を継承するよう準備されています。障害が発生した場合、パッシブノードはアクティブノードに、アクティブノードはパッシブノードになります。

Kaspersky Security Center Linux のフェールオーバークラスターでは、すべての Kaspersky Security Center サービスは自動で管理されます。手動でサービスを再起動しないでください。

システム要件

Kaspersky Security Center Linux のフェールオーバークラスターを導入するには、次のハードウェアを準備する必要があります:

  • 同一のハードウェアおよびソフトウェアを持つ 2 台のデバイス。これらのデバイスはアクティブおよびパッシブノードとして動作します。
  • EXT4 ファイルシステムの Linux を実行しているファイルサーバー。ファイルサーバーとして動作する専用のデバイスを準備する必要があります。

    ファイルサーバーとアクティブおよびパッシブノードには高帯域幅ネットワークを使用していることを確認してください。

  • サポートされた DBMS(データベース管理システム)がインストールされたデバイス。MariaDB Galeria Cluster を DBMS として使用している場合は、DBMS 専用のデバイスは必要ありません。

arping パッケージと iputils-arping パッケージの両方、または arping パッケージのみがインストールされている場合、フェールオーバークラスターの導入は失敗します。フェールオーバークラスターを展開する前に、両方のノードに iputils-arping パッケージのみがインストールされていることを確認してください。

導入スキーム

Kaspersky Security Center Linux のフェールオーバークラスターを導入するには、次のいずれかのスキームを選択できます:

  • セカンダリネットワークアダプターを使用するスキーム。
  • サードパーティのロードバランサーを使用するスキーム。

    セカンダリネットワークアダプターを含む Kaspersky Security Center 導入スキーム。

    セカンダリネットワークアダプターを使用するスキーム

スキームの凡例:

導入スキームのアイコン 1。 管理サーバーがデータベースにデータを送信します。定義データベースが配置されているデバイスで必要なポートを開きます。たとえば、MySQL サーバーの場合はポート 3306、PostgreSQL または Postgres Pro の場合はポート 5432。関連する情報については、DBMS のドキュメントを参照してください。

導入スキームのアイコン 2。管理対象デバイスで、TCP 13000、UDP 13000、TCP 17000 の各ポートを開きます。

導入スキームのアイコン 3。 DBMS(データベース管理システム)がインストールされたデバイス。MariaDB Galeria Cluster を DBMS として使用している場合は、DBMS 専用のデバイスは必要ありません。MariaDB Galera Cluster を各ノードにインストールします。

サードパーティのロードバランサーを含む Kaspersky Security Center 導入スキーム。

サードパーティのロードバランサーを使用するスキーム

スキームの凡例:

導入スキームのアイコン 1。 ロードバランサーデバイスで、管理サーバーのポートをすべて開きます:TCP 13000、UDP 13000、TCP 13299 および TCP 17000。

自動化のために klakaut ユーティリティを使用する場合は、TCP 13291 ポートも開く必要があります。

導入スキームのアイコン 2。管理対象デバイスで、TCP 13000、UDP 13000、TCP 17000 の各ポートを開きます。

導入スキームのアイコン 3。 管理サーバーがデータベースにデータを送信します。定義データベースが配置されているデバイスで必要なポートを開きます。たとえば、MySQL サーバーの場合はポート 3306、PostgreSQL または Postgres Pro の場合はポート 5432。関連する情報については、DBMS のドキュメントを参照してください。

導入スキームのアイコン 4。 DBMS(データベース管理システム)がインストールされたデバイス。MariaDB Galeria Cluster を DBMS として使用している場合は、DBMS 専用のデバイスは必要ありません。MariaDB Galera Cluster を各ノードにインストールします。

切り替えの条件

アクティブノードに次のイベントが発生した場合、フェールオーバークラスターはクライアントデバイスの保護の管理をアクティブノードからパッシブノードに切り替えます:

  • ソフトウェアまたはハードウェアの障害によりアクティブノードが破損した。
  • メンテナンス操作のためアクティブノードが一時的に停止した。
  • Kaspersky Security Center のサービスまたはプロセスで障害が発生したかユーザーにより意図的に中断された。Kaspersky Security Center のサービスは次の通りです:kladminserver、klnagent、klactprx および klwebsrv。
  • アクティブノードとファイルサーバー上の保管領域のネットワーク接続が中断または切断された。