Kaspersky Embedded Systems Security 3.x でトレースを有効化する方法
カスペルスキーテクニカルサポートへのリクエストを作成する際、エラーが起きた過程を特定するのに役立つトレースファイルを収集して添付するよう求められる場合があります。
Kaspersky Embedded Systems Security は情報を書き出し、暗号化されていないファイルをトレースしてダンプします。ファイルが保存されるフォルダーはユーザーが選択し、オペレーティングシステムと Kaspersky Embedded Systems Security の設定によって制御されます。権限を変更し、選択したユーザーのみログフォルダーへのアクセスを許可できます。
コンソールを使用してトレースを有効化する方法
現在アクティブな Kaspersky Security Center のポリシーで許可されていない場合、コンソールを使用して設定を変更することはできません。
- トレースを有効化する前に、ディスクに十分な空きスペースがあることを確認してください。
- コンソールを開き、 Kaspersky Embedded Systems Security ノードを右クリックして Properties を選択します。
- [ Malfunction diagnosis ] タブを開きます。
- [ Write debug information to trace file ] にチェックを入れ、トレースファイルの保存先フォルダーのパスを指定します。
サーバーのネットワークドライブまたは subst コマンドを使って作成したドライブは使わないでください。
- 必要があれば、以下に挙げるパラメーターを調整します。
- 詳細度
- トレースファイルの最大サイズ
- 1 つのトレースログ用のファイルの最大数
- デバッグされたコンポーネント (コンポーネントコード間はコンマで区切ります。このフィールドでは大文字と小文字を区別する必要があります)
- [ Create crash dump file ] にチェックを入れ、ダンプファイルの保存先フォルダーのパスを指定します。
- [ OK ] をクリックします。
Kaspersky Embedded Systems Security の各プロセスのデバッグ情報は、指定したフォルダーの個別トレースファイルに保存されます。トレースファイルが最大サイズに達した場合、新しいファイルが作成され、古いファイルは保存されます。
長時間にわたってトレースの収集を有効にしたままにしないでください。サーバーのパフォーマンスに影響を及ぼす可能性があります。
Kaspersky Embedded Systems Security のサブシステムコード
サブシステムコード | サブシステム名 | トレース開始 |
---|---|---|
* | すべてのサブシステム。 | |
gui | ユーザーインターフェースサブシステム、Kaspersky Embedded Systems Security 内のアプリケーションスナップイン | コンソールの再起動時。 |
ak_conn | ネットワークエージェントとの連携用サブシステム。 | ネットワークエージェントの再再起動時。 |
bl | コントローラープロセス。アプリケーション管理を実行。 | トレース設定の保存時。 |
wp | アンチウイルス保護タスクを担うオペレーションプロセス | |
blgate | リモートアプリケーションの管理プロセス。 | |
ods | オンデマンドスキャンサブシステム | |
oas | リアルタイム保護サブシステム | |
qb | 隔離とバックアップのストレージサブシステム | |
scandll | ウイルススキャン補助モジュール | |
core | 基本的なアンチウイルス機能のサブシステム。 | |
avscan | アンチウイルスを処理するサブシステム | |
avserv | アンチウイルスの核となるコントロールサブシステム | |
prague | 基本的な機能のサブシステム | |
updater | データベースやアプリケーションモジュールのアップデートを担うサブシステム | |
snmp | SNMP プロトコルをサポートするサブシステム | SNMP サービスの再開時。 |
perfcount | パフォーマンスカウントのサブシステム | パフォーマンスカウントを使用するすべてのプロセスの再起動時 |
gui サブシステムコードには保護されたサーバーにインストールされたコンソールのトレースが含まれます。別途インストールされたコンソールのトレースを有効化するには REG ファイルを使用します。
Compact Diagnostic Interface を使用してトレースを有効化する方法
- タスクバーでアプリケーションアイコンを右クリックします。
- [ Open Compact Diagnostic Interface ] を選択します。
- [ Troubleshooting ] をクリックします。
- [ Write debug information to the trace file in this folder ] にチェックを入れ、トレースファイルの保存先フォルダーのパスを指定します。
- [ Create crash dump file in this folder ] にチェックを入れ、フォルダーのパスを選択します。
- [ Apply ] をクリックします。
トレースファイルとダンプファイルは指定したフォルダーに保存されます。
レジストリーエディターを使用してトレースを有効化する方法
こちらの方法は Kaspersky Embedded Systems Security 3.0 を対象とします。
- 以下のアーカイブをダウンロードします:
- バージョン 3.2 用 :
- kess3.2_traces_x86.zip — 32 ビットのオペレーティングシステム用
- kess3.2_traces_x64.zip— 64 ビットのオペレーティングシステム用
- バージョン 3.1 用 :
- kess3.1_traces_x86.zip — 32 ビットのオペレーティングシステム用
- kess3.1_traces_x64.zip— 64 ビットのオペレーティングシステム用
- バージョン 3.0 用 :
- kess3.0_traces_x86.zip — 32 ビットのオペレーティングシステム用
- kess3.0_traces_x64.zip— 64 ビットのオペレーティングシステム用
- バージョン 3.2 用 :
- 以下の REG ファイルを実行します:
- kess3.x_traces_x86.zip アーカイブにある trace_on_x86.reg — 32 ビットのオペレーティングシステム用
- kess3.x_traces_x64.zip アーカイブにある trace_on_x64.reg — 64 ビットのオペレーティングシステム用
トレースファイルは C:\Temp に書き込まれます。
トレースを無効にするには、以下の REG ファイルを実行します:
- kess3.x_traces_x86.zip アーカイブにある trace_off_x86.reg — 32 ビットのオペレーティングシステム用
- kess3.x_traces_x64.zip アーカイブにある trace_off_x64.reg — 64 ビットのオペレーティングシステム用