モバイルデバイス管理のコマンド
Kaspersky Security Center では、モバイルデバイス管理用のコマンドがサポートされています。
このコマンドは、モバイルデバイスのリモート管理に使用されます。たとえば、ユーザーのモバイルデバイスの紛失時に、コマンドを使用して、デバイスから企業データを削除できます。
次の種別の管理対象モバイルデバイスに対してコマンドを使用できます:
- iOS MDM デバイス
- Kaspersky Endpoint Security(KES)デバイス
- EAS デバイス
デバイスの各種別は、コマンドの専用セットをサポートします。
特定のコマンドに関する特別な考慮事項
- すべてのデバイス種別において、[工場出荷状態にリセットする]コマンドが問題なく実行された場合、すべてのデータはデバイスから消去され、デバイスの設定は工場出荷時の値に戻ります。
- iOS MDM デバイスで[企業データ消去]コマンドが問題なく実行されると、インストール済みのすべての設定プロファイル、プロビジョニングプロファイル、iOS MDM プロファイル、および[iOS MDM プロファイルと一緒に削除する]がオンになっているアプリケーションがデバイスから削除されます。
- [企業データ消去]コマンドが KES デバイスでされると、すべての企業データ、連絡先、SMS 履歴、通話記録、カレンダー、インターネット接続設定、ユーザーのアカウントが、デバイスから削除されます(Google アカウントを除く)。KES デバイスでは、メモリカードのデータもすべて消去されます。
- [GPS 追跡]コマンドを KES デバイスに送信する前に、このコマンドの使用目的は、組織または従業員の一人が所有する紛失したデバイスの捜索であり、その捜索が承認されていることを確認する必要があります。[GPS 追跡]コマンドを受信したモバイルデバイスはロックされません。
モバイルデバイス用のコマンドのリスト
次の表では、iOS MDM デバイス種別のコマンドセットを示しています。
サポートされるモバイルデバイス管理コマンド:iOS MDM デバイス
コマンド | コマンドの実行結果 |
---|---|
ロック | モバイルデバイスがロックされます。 |
ロック解除 | PIN を使用したモバイルデバイスのロックが無効になります。以前に指定した PIN はリセットされます。 |
工場出荷状態にリセットする | すべてのデータがモバイルデバイスから消去され、設定が既定値に戻ります。 |
企業データ消去 | インストール済みのすべての設定プロファイル、プロビジョニングプロファイル、iOS MDM プロファイル、および[iOS MDM プロファイルと一緒に削除する]がオンになっているアプリケーションが、デバイスから削除されます。 |
デバイスの同期 | モバイルデバイスのデータが管理サーバーと同期します。 |
プロファイルのインストール | 設定プロファイルがモバイルデバイスにインストールされます。 |
プロファイルの削除 | 設定プロファイルがモバイルデバイスから削除されます。 |
プロビジョニングプロファイルのインストール | プロビジョニングプロファイルがモバイルデバイスにインストールされます。 |
プロビジョニングプロファイルの削除 | プロビジョニングプロファイルがモバイルデバイスから削除されます。 |
アプリのインストール | アプリがモバイルデバイスにインストールされます。 |
アプリの削除 | アプリがモバイルデバイスから削除されます。 |
リデンプションコードの入力 | リデンプションコードが有償アプリに入力されます。 |
ローミングの設定 | データローミングおよび音声ローミングが有効または無効になります。 |
次の表では、KES デバイスのコマンドセットを示しています。
サポートされるモバイルデバイス管理コマンド:KES デバイス
コマンド | コマンドの実行結果 |
ロック | モバイルデバイスがロックされます。 |
ロック解除 | PIN を使用したモバイルデバイスのロックが無効になります。以前に指定した PIN はリセットされます。 |
工場出荷状態にリセットする | すべてのデータがモバイルデバイスから消去され、設定が既定値に戻ります。 |
企業データ消去 | 企業データ、連絡先のエントリ、SMS 履歴、通話記録、カレンダー、インターネット接続設定、ユーザーのアカウント(Google アカウントを除く)が削除されます。メモリカードのデータが消去されます。 |
デバイスの同期 | モバイルデバイスのデータが管理サーバーと同期します。 |
GPS 追跡 | モバイルデバイスを GPS 追跡し、Google マップ で表示します。SMS メッセージの送付とインターネット接続には、モバイル通信業者の料金請求が発生します。 |
遠隔撮影 | モバイルデバイスがロックされます。写真をデバイスのフロントカメラで撮影し、管理サーバーに保存します。写真はコマンドログに表示できます。SMS メッセージの送付とインターネット接続には、モバイル通信業者の料金請求が発生します。 |
遠隔アラーム | モバイルデバイスでアラームが鳴ります。 |
次の表では、EAS デバイスのコマンドセットを示しています。
サポートされるモバイルデバイス管理コマンド:EAS デバイス
コマンド | コマンドの実行結果 |
---|---|
工場出荷状態にリセットする | すべてのデータがモバイルデバイスから消去され、設定が既定値に戻ります。 |