制限と警告

2023年3月28日

ID 85549

カスペルスキー フリーには、製品の操作上は重大ではないですがいくつかの制限があります。

特定のコンポーネントの操作とファイルの自動処理における制限

感染したファイルは、カスペルスキーが作成したルールに従って自動的に処理されます。これらのルールを手動で変更することはできません。ルールは、定義データベースと機能のアップデートに続いて更新できます。

脅威の処理方法でのファイルの処理の特性

感染したファイルがWindowsストアのアプリケーションの一部だった場合は、本製品はそのファイルを削除するよう示した通知を表示します。駆除操作は使用できません。

システムウォッチャーの機能の制限

クリプター(ユーザーファイルを暗号化するマルウェア)に対する保護には、次の制限があります。

  • この機能をサポートするためにシステムの一時フォルダーが使用されます。一時フォルダーのあるシステムドライブのディスク容量が、一時ファイルを作成するのに十分でない場合、クリプターに対する保護は提供されません。この場合、ファイルがバックアップされないこと(保護が提供されないこと)を知らせる通知は、アプリケーションに表示されません。
  • カスペルスキー フリーの終了時、またはシステムウォッチャーを無効にしたとき、一時ファイルは自動的に削除されます。
  • カスペルスキー フリーを緊急で終了させた場合、一時ファイルは自動的に削除されません。一時ファイルを削除するには、一時フォルダーを手動で削除します。そのためには、[実行]ウィンドウを表示し、[開く]に「%TEMP%」を入力します。[OK]をクリックします。
  • 暗号化に対する保護は、NTFSファイルシステムでフォーマットされたデータドライブ上にあるファイルにのみ提供されます。
  • 1つの暗号化プロセスにつき、復元できるファイル数は50を超えることはできません。
  • ファイルに対する編集量は、合計100 MBを超えることはできません。編集量がこの上限を超えているファイルは復元できません。
  • ネットワークのインターフェイス経由でファイルが編集された場合、編集内容は監視されません。
  • EFSで暗号化されたファイルはサポートされていません。
  • カスペルスキー フリーをインストールした後に、暗号化に対する保護を有効にするためにコンピューターを再起動する必要があります。

Webサイトの証明書の確認とファイルのスキャンの制限

ファイルのスキャン中に、本製品はKaspersky Security Networkで情報を検索することがあります。Kaspersky Security Networkからデータを読み出せなかった場合、ローカルの定義データベースに基づいて、本製品がファイルが感染しているかどうかを判断します。

暗号化された接続のスキャンの制限

スキャンアルゴリズムの実装に関する技術的な制限が原因で、暗号化された接続のスキャンはTLS 1.0プロトコルおよび以降のバージョン(特に、NPNおよびALPN)の特定の拡張子をサポートしません。これらのプロトコルを介した接続には制限がある場合があります。SPDYプロトコルを用いたブラウザーは、接続が確立されているサーバーがSPDYをサポートしていても、SPDYの代わりにTLSプロトコルを通じてHTTPの使用をサポートします。これは接続のセキュリティレベルには影響しません。サーバーがSPDYプロトコルのみをサポートしており、HTTPSプロトコルによる接続を確立できない場合、本製品は確立された接続を監視しません。

HTTP/2プロトコルの拡張を経由して送信されたトラフィックは処理されません。

カスペルスキー フリーは、QUICプロトコルでのデータ交換を防止します。QUICプロトコルのサポートがブラウザーでオンになっているかいないかにかかわらず、ブラウザーは標準のトランスポートプロトコル(TLSまたはSSL)を使用します。

カスペルスキー フリーは、復号化できる安全な接続のみを監視します。本製品は、除外リスト([ネットワーク設定]ウィンドウで[Webサイト]をクリック)に追加されている接続を監視しません。

次の機能は、暗号化されたトラフィックの復号化とスキャンを既定で実行します。

  • セーフブラウジング
  • 危険サイト診断

ブラウザーがインターネットではなくローカルキャッシュからWebページまたはその要素を読み込む場合は、カスペルスキー フリーはトラフィックを監視しません。

The Batクライアントの暗号化接続のスキャンにおける制限について

The Batメールクライアントは独自の証明書ストアを使用しているため、カスペルスキー フリーはクライアントとサーバー間で確立されたHTTPS接続に使用された証明書を信頼済みでないものと判断します。この現象が発生しないようにするためには、The BatメールクライアントでローカルのWindows証明書ストアを使用するよう設定してください。

暗号化された接続のスキャンの除外対象に対する制限

除外リストに追加されたWebサイトとの暗号化された接続をスキャンする際、危険サイト診断では、暗号化された接続が引き続きスキャンされる場合があります。ウェブ保護は除外リストに追加されたWebサイトをスキャンしません。

感染したファイルの各コンポーネントによる処理の詳細

既定では、駆除できない感染したファイルをカスペルスキー フリーを使用して削除できます。既定の削除処理は、メール保護とファイル保護のようなコンポーネントによるファイルの処理中や、スキャンタスクの実行中に実行することが可能です。

自動実行プロセスの動作の詳細

自動実行プロセスは、動作の結果をログに記録します。そのデータは「kl-autorun-<date><time>.log」という名前のテキストファイルに記録されます。データを表示するには、[ファイル名を指定して実行]ウィンドウ(Windows XPでは[ファイル名を指定して実行]コマンド)の[開く]に「%TEMP%」と入力し、[OK]をクリックします。

すべてのトレースファイルは、自動実行プロセスの動作中にダウンロードされた設定ファイルと同じパスに保存されます。データは、自動実行プロセスの動作中に保存され、プロセスが終了すると完全に消去されます。データはどこにも送信されません。

Device Guard機能を有効にしたMicrosoft Windows 10 RS4におけるカスペルスキー フリーの制限事項

次の機能の動作が一部制限されます。

  • クリップボードの保護
  • キーボードやマウスの入力エミュレーター(入力スプーフィング)からのブラウザーの保護
  • 遠隔管理アプリケーションからの保護
  • ブラウザーの保護(APIによる管理、ブラウザーウィンドウへの危険なメッセージを使用した攻撃からの保護、メッセージキュー管理からの保護)
  • ヒューリスティック分析(悪意のあるアプリケーションの起動のエミュレーション)

WindowsでUMCIモードが有効な場合、カスペルスキー フリーはデスクトップロッカーを検知しません。

使用許諾契約書とKaspersky Security Networkに関するイベントのWindowsイベントログへの記録

使用許諾契約書に対する同意と不同意、Kaspersky Security Networkへの参加に対する同意と不同意に関するイベントが、Windowsのイベントログに記録されます。

Kaspersky Security Networkによるローカルアドレスの評価の確認における制限

ローカルリソースへのリンクは、Kaspersky Security Networkでスキャンされません。

情報を収集するアプリケーションに関する警告

情報を収集し、その情報の処理を目的に送信するアプリケーションがコンピューターにインストールされた場合、このアプリケーションは、カスペルスキー フリーによってマルウェアに分類されることがあります。これを防ぐには、このガイドの説明に従ってカスペルスキー フリーを設定して、該当するアプリケーションをスキャン対象から除外してください。

アプリケーションのインストールレポートの作成に関する警告

アプリケーションがコンピューターにインストールされると、インストールレポートファイルが作成されます。アプリケーションのインストールがエラーで完了した場合は、インストールレポートファイルは保存されるので、そのファイルをカスタマーサービスにお送りください。アプリケーションウィンドウのリンクをクリックしてインストールレポートの内容を表示することができます。アプリケーションが正常にインストールされた場合は、インストールレポートはお使いのコンピューターからすぐに削除されます。

Microsoft Windows 7からMicrosoft Windows 10にアップグレードした後の本製品の初回起動時における制限事項

Microsoft Windows 7からMicrosoft Windows 8 / 8.1、Microsoft Windows 10 / RS1 / RS2 / RS3にアップグレードした場合、カスペルスキー フリーには、初回起動時に次の制限があります。

  • ファイル保護(リアルタイム保護)のみ実行します。その他の製品コンポーネントは実行されません。
  • ファイルおよびシステムレジストリのセルフディフェンスは実行されます。プロセスのセルフディフェンスは実行されません。
  • 製品のインターフェイスはコンピューターを再起動するまで利用できません。いくつかの製品コンポーネントは実行されていないこと、また新しいオペレーティングシステムの適合が完了した後にコンピューターの再起動が必要であることについて通知が表示されます。
  • タスクバーの通知領域にあるアイコンのコンテキストメニューでは、[終了]のみ利用できます。
  • 本製品は通知を表示せず、自動的に推奨される処理を選択します。

オペレーティングシステムをWindows 7からWindows 10にアップグレードしたときのアプリケーションドライバー適用エラーに関する警告

Windows 7をWindows 10にアップグレードすると、カスペルスキー フリーのドライバーの適用でエラーが発生する場合があります。ドライバーはバックグラウンドで適用され、進捗に関する通知は表示されません。

ドライバーの適用でエラーが発生した場合、本製品の次の機能を使用できません。

  • オペレーティングシステム読み込み中の脅威の検知
  • MicrosoftのProtected Process Light(PPL)技術を使用したアプリケーションプロセスの保護

次のいずれかの方法でエラーを修正できます。

  • コンピューターを再起動し、通知センターの通知から適用を再開します。
  • 製品をアンインストールしてから再インストールします。

Mozilla FirefoxブラウザーでHTTPSを使用した通信をスキャンする際の制限事項

Mozilla Firefox 58.x以降のバージョンでは、ブラウザーの設定の編集がプライマリパスワードによって保護されていた場合、本製品はHTTPSプロトコルを使用して転送された通信をスキャンしません。ブラウザーでプライマリパスワードを検知した場合、本製品はナレッジベースへのリンクを含む通知を表示します。ナレッジベースの記事にはこの問題を解決する方法が記載されています。

HTTPSが監視されない場合、次の機能の動作が制限されます。

  • セーフブラウジング
  • フィッシング対策
  • データ入力の保護

Google ChromeまたはMozilla Firefoxにおけるカスペルスキー プラグインの制限事項

Malwarebytes for Windowsがコンピューターにインストールされている場合、カスペルスキー プラグインはGoogle ChromeまたはMozilla Firefoxでは動作しません。

Microsoft Windows 7 Service Pack 0およびService Pack 1に本製品をインストールする際の例外的な対応

SHA256デジタル署名付きの証明書をサポートしていないオペレーティングシステムに本製品をインストールすると、本製品独自の信頼済み証明書がインストールされます。

カスペルスキー製品機能の自動テストについて

カスペルスキー フリーを含むカスペルスキー製品には、製品機能の自動テスト用の特殊なAPI(アプリケーションプログラミングインターフェイス)が含まれています。このAPIはカスペルスキーの開発者のみが使用します。

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