トレースファイルの内容と保存場所
お客様は、コンピューターに保存されているデータのセキュリティ、特にカスペルスキーに送信されるまでのデータへのアクセス監視および制限の責任を個人的に負います。
トレースファイルは、本製品の使用中にコンピューターに保存されます。本製品が削除されると、トレースファイルは完全に削除されます。
認証エージェントのトレースファイルを除いて、トレースファイルはフォルダー「%ProgramData%\Kaspersky Lab\KES\Traces」に保存されます。
トレースファイルの命名規則は次のようになります:KES<サービスのバージョン番号_日付XX.XX_時刻XX.XX_pidXXX.><トレースファイル種別>.log
トレースファイルに保存されたデータを確認できます。
すべてのトレースファイルには、次の共通データが含まれます:
- イベントの日時
- 実行された脅威の数
認証エージェントのトレースファイルには、この情報は含まれません。
- イベントを発生させたコンポーネント
- イベントの重大度(情報イベント、警告、緊急イベント、エラー)
- コンポーネントによるコマンド実行およびそのコマンドの実行結果を含むイベントの説明
Kaspersky Endpoint Security は、ユーザーパスワードについて、暗号化したかたちでのみトレースファイルに保存します。
SRV.log、GUI.log、ALL.log トレースファイルの内容
SRV.log
、GUI.log
、ALL.log
トレースファイルは、共通データの他に次の情報を保存する場合があります:
- ローカルコンピューターのファイルのパスに含まれている、姓名を含む個人情報。
- コンピューターにインストールされているハードウェアのデータ(BIOS / UEFI ファームウェアデータなど)。このデータは、Kaspersky Disk Encryption の実行時にトレースファイルに書き込まれます。
- 平文で転送されたユーザー名とパスワード。このデータは、インターネットトラフィックのスキャン中にトレースファイルに記録されることがあります。
- HTTP ヘッダーに含まれているユーザー名とパスワード。
- ファイル名に含まれている Windows アカウント名。
- 検知されたオブジェクトの名前に含まれている、アカウント名およびパスワードを含むメールアドレスまたは Web アドレス。
- アクセスした Web サイトおよびその Web サイトからのリダイレクト。このデータは、Web サイトがスキャンされる際にトレースファイルに書き込まれます。
- プロキシサーバーにサインインするために使用したプロキシサーバーのアドレス、コンピューター名、ポート、IP アドレス、ユーザー名。このデータは、プロキシサーバーを使用する場合にトレースファイルに書き込まれます。
- コンピューターが接続を確立したリモート IP アドレス。
- ソーシャルネットワークにおけるメッセージの件名、ID、送信者名、メッセージを送信した Web サイトのアドレス。このデータは、ウェブコントロールが有効になっている場合にトレースファイルに書き込まれます。
- ネットワークトラフィックデータトラフィック監視コンポーネントが有効になっている場合(Web Control など)、このデータはトレースファイルに書き込まれます。
- Kaspersky サーバーから受信したデータ(ウイルス対策データベースのバージョンなど)。
- Kaspersky Endpoint Security コンポーネントとその動作データのステータス。
- アプリケーションのユーザーの活動に関するデータ。
- オペレーティングシステムのイベント
HST.log、BL.log、Dumpwriter.log、WD.log、AVPCon.dll.log トレースファイルの内容
HST.log
トレースファイルには、共通データの他に、定義データベースとソフトウェアモジュールのアップデートタスクの実行に関する情報が含まれます。
BL.log
トレースファイルには、共通データの他に、本製品の動作中に発生したイベントの情報と、本製品のエラーを解決するために必要なデータが含まれます。このファイルは、本製品が avp.exe -bl パラメータで開始された場合に作成されます。
Dumpwriter.log
トレースファイルには、共通データの他に、ダンプファイルが書き込まれる際に発生するエラーの解決に必要なサービス情報が含まれます。
WD.log
トレースファイルには、共通データの他に、ソフトウェアモジュールのアップデートイベントを含め、avpsus サービスの操作中に発生したイベントに関する情報が含まれます。
AVPCon.dll.log
トレースファイルには、共通データの他に、Kaspersky Security Center 接続モジュールの動作中に発生したイベントに関する情報が含まれます。
パフォーマンスのトレースファイルの内容
パフォーマンスのトレースファイルの命名規則は次のようになります:KES<バージョン番号_日付XX.XX_時刻XX.XX_pidXXX.>PERF.HAND.etl
パフォーマンスのトレースファイルには、共通データの他に、プロセッサでの負荷、オペレーティングシステムとアプリケーションの読み込み時間、実行されていたプロセスに関する情報が含まれます。
AMSI 保護機能のトレースファイルの内容
AMSI.log トレースファイルには、共通データの他に、サードパーティ製品の要求に基づいて実行したスキャン結果に関する情報が含まれます。
メール脅威対策のトレースファイルの内容
mcou.OUTLOOK.EXE.log
トレースファイルには、共通データの他に、メールアドレスなど、メールメッセージの一部が含まれます。
コンテキストメニューからのスキャンのトレースファイルの内容
shellex.dll.log
トレースファイルには、共通データの他に、スキャンタスクの完了に関する情報と、本製品のデバッグに必要なデータが含まれています。
Web プラグインのトレースファイルの内容
本製品の Web プラグインのトレースファイルは、Kaspersky Security Center Web コンソールサーバーを配備しているコンピューターの「Program Files\Kaspersky Lab\Kaspersky Security Center Web Console\logs」に保存されます。
本製品の Web プラグインのトレースファイルの命名規則は「 logs-kes_windows-<トレースファイル種別>.DESKTOP-<ファイルの更新日>.log
」となります。Web コンソールをインストールするとデータの書き込みが始まり、Web コンソールをアンインストールするとトレースファイルも削除されます。
Web プラグインのトレースファイルには、共通データの他に次の情報が含まれます:
- Kaspersky Endpoint Security のインターフェイスのロックを解除するための KLAdmin ユーザーパスワード(パスワードによる保護)。
- Kaspersky Endpoint Security のインターフェイスのロックを解除するための一時パスワード(パスワードによる保護)。
- SMTP メールサーバーのユーザー名とパスワード(メール通知)。
- 内部プロキシサーバーのユーザー名とパスワード(プロキシサーバー)。
- [アプリケーション機能の変更]タスクのユーザー名とパスワード。
- Kaspersky Endpoint Security のタスクとポリシーのプロパティで指定されているアカウント認証情報とフォルダーやファイルのパス。
認証エージェントのトレースファイルの内容
認証エージェントのトレースファイルは、次の名前でシステムボリューム情報フォルダーに保存されます:KLFDE.{EB2A5993-DFC8-41a1-B050-F0824113A33A}.PBELOG.bin
認証エージェントのトレースファイルには、共通データの他に、認証エージェントの動作および認証エージェントを使用してユーザーにより実行された動作に関する情報が含まれます。