WMI との統合
Kaspersky Security for Windows Server は、Windows Management Instrumentation(WMI)との統合をサポートしています:Web-Based Enterprise Management(WBEM)標準でデータを受信し、Kaspersky Security for Windows Server とそのコンポーネントの情報を受信する目的で WMI を使用するクライアントシステムを使用できます。
Kaspersky Security for Windows Server のインストール時に、システムに専用モジュールが登録されます。このモジュールは、保護対象デバイスに Kaspersky Security for Windows Server の名前空間を作成します。Kaspersky Security for Windows Server の名前空間により、Kaspersky Security for Windows Server のクラス、インスタンス、プロパティが使用できるようになります。
一部のインスタンスのプロパティの値は、タスク種別に依存します。
定期的でないタスクは時間の制約がないタスクで、常に実行させておくことも停止することも可能です。これらのタスクでは、実行時の進捗が表示されません。タスクの結果は、タスクが単一のイベントとして実行されている間(例:任意のサーバーのリアルタイム保護タスクで感染したオブジェクトを検知した場合など)は、継続的にログに記録されます。この種別のタスクは、Kaspersky Security Center のポリシーで管理されます。
定期的なタスクは時間の制約があるタスクで、実行時の進捗がパーセンテージで表示されます。タスクの結果は、タスクの完了時に生成され、単一のアイテムまたは変更されたアプリケーションのステータスとして表示されます(例:定義データベースのアップデートの完了、ルールの自動生成タスクの設定ファイルの生成など)。同じ種別の定期的なタスクのいくつかが、単一の保護対象デバイス上で同時に実行できます(例:オンデマンドスキャンを異なるタスク範囲で 3 つ実行するなど)。定期的なタスクは、Kaspersky Security Center のグループタスクとして管理されます。
WMI 名前空間のクエリの生成や、企業ネットワークの WMI 名前空間からの動的データの受信にツールを使用する場合、現在の本製品の状態に関する情報を受信できます(次の表を参照)。
本製品の状態に関する情報
インスタンスのプロパティ | 説明 | 値 |
---|---|---|
ProductName | インストールされた本製品の名前。 | 本製品の名前(バージョン番号なし)。 |
ProductVersion | インストールされた本製品のバージョン。 | 本製品のバージョン番号(ビルド番号を含む)。 |
InstalledPatches | インストールされたパッチの表示名のセット。 | 本製品にインストールされた重要な修正のリスト。 |
IsLicenseInstalled | 本製品のアクティベーションのステータス。 | 本製品のアクティベーションに使用されたライセンスの状態。 取りうる値:
|
LicenseDaysLeft | 現在のライセンスの有効期間が終了するまでの日数を表示します。 | 現在のライセンスの有効期間が終了するまでの日数。 取りうる 0 以下の値:
|
AVBasesDatetime | 現在の定義データベースのバージョンのタイムスタンプ。 | 現在使用されている定義データベースの作成日時。 インストール済みの本製品が定義データベースを使用していない場合、フィールドの値は「未インストール」になります。 |
IsExploitPreventionEnabled | 脆弱性攻撃ブロックコンポーネントの状態。 | 脆弱性攻撃ブロックコンポーネントの状態。 取りうる値:
|
ProtectionTasksRunning | 現在実行中の保護タスクのセット。 | 現在実行中の保護、管理、監視などのタスク。このフィールドには、実行中のすべての定期的でないタスクが表示されます。 定期的でないタスクが 1 つも実行されていない場合は、フィールドの値は「None」になります。 |
IsAppControlRunning | アプリケーション起動コントロールタスクの状態。 | アプリケーション起動コントロールタスクの状態。
|
AppControlMode | アプリケーション起動コントロールタスクのモード。 | アプリケーション起動コントロールコンポーネントの現在の状態の説明と、そのタスクで選択されたモードの説明。 取りうる値:
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AppControlRulesNumber | アプリケーション起動コントロールルールの総数。 | アプリケーション起動コントロールルールタスクの設定で現在指定されているルールの数。 |
AppControlLastBlocking | アプリケーション起動コントロールタスクが任意のモードで起動をブロックした最後のタイムスタンプ。 | アプリケーション起動コントロールコンポーネントがアプリケーションの起動を最後にブロックした日時。このフィールドには、ブロックされたアプリケーションのすべてが、タスクのモードに関係なく表示されます。 WMI クエリが処理された時点でアプリケーションの起動のブロックのインスタンスが記録されていない場合、このフィールドの値は「None」になります。 |
PeriodicTasksRunning | 現在実行中の定期的なタスクのセット。 | 現在実行中のオンデマンドスキャン、アップデート、インベントリを使用するタスクのリスト。このフィールドには、実行中のすべての定期的なタスクが表示されます。 定期的なタスクが 1 つも実行されていない場合は、フィールドの値は「None」になります。 |
ConnectionState | WMI プロバイダーコンポーネントと Kaspersky Security サービス(KAVFS)間の接続の状態。 | WMI プロバイダーコンポーネントと Kaspersky Security サービス間の接続に関する情報。 取りうる値:
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このデータは、次のインスタンスのプロパティで表示されます:KasperskySecurity_ProductInfo.ProductName=Kaspersky Security
- KasperskySecurity_ProductInfo:Kaspersky Security for Windows Server のクラスの名前
- .ProductName=Kaspersky Security:Kaspersky Security for Windows Server のキーのプロパティ
インスタンスは、名前空間 ROOT\Kaspersky\Security に作成されます。